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凶悪

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公開からちょいと遅れましたが観に行って来ました。
以下ネタバレあり。
 近所(でもないが…)のシネコン、最近前の方が結構席埋まってます…なんか
数年振りに最前列じゃない席で鑑賞するハメに…。前も後ろも気になるなあ(怒)。

 予備知識はまた極力排して鑑賞。元になった事件の詳細はしかし全然知りません
でした。

 実録という事で、当然いや〜〜な気持ちになってしまう内容の映画なんですが…。

 映画は、殺人事件のひとつの顛末から始まり、2人殺されたところで週刊誌編集部へ
場面転換。取材攻勢のあり方に疑問を持ちつつ仕事をこなしていた主人公は上司からの
命令で小菅刑務所へ死刑囚に面会に。

 そこで語られる、未だ告発されていない殺人事件。

 痴呆の母親と妻との軋轢を抱え乍ら実際は全然対処しない侭、逃げるようにその事件
を調べ始める主人公。
 そして、「先生」と呼ばれる男の事務所を覗き、場面は以降過去へ。

 保険金殺人の顛末が淡々と、次々に描かれていきます。観客は余りにもアンモラルな
思考言動に混乱し、また延々1カットで家族友人団らんのクリスマスパーティーが、計画
殺人を語らい乍ら描かれる場面ですっかり脳髄を麻痺させられる状況に。

 楽しんで「殺しの仕事」をする「先生」に圧倒されつつ、観客はしかし辛うじて良心と
正気を保っている「舎弟」二人に感情移入。しかし結局その二人も始末される事に。

 物語は現在へと戻り、事件の裏を取った主人公は「先生」の家に押し掛け公務執行妨害
で逮捕、警察に直談判するも相手にされず、同行した女性編集長は流石に激昂、記事にする
事を即断、次のカットで「飛ぶように売れる雑誌」「保険金殺人を依頼した家族の逮捕」
「先生も逮捕」と急転直下な展開に、

 死刑囚が延命の為に別の事件を、記者を利用して告発、直情型でただ粗暴なだけだった筈
の死刑囚が狡猾な人外に変貌を遂げる。しかも自らはキリスト教に入信し、心清らかに生きて
死のうとしている心情。主人公も観客もそれは許せない感情を抱きます。

 そして、ここからがこの映画唯一にして白眉の場面、主人公の妻の心情の吐露。
主人公が書いた記事を、妻は「面白くて面白くてしょうがない」と感想を抱き、痴呆の義母に
暴力を振るっていた事も暴露、そして、そして「殺したい人間がいるのは自分も同じ。死んで
欲しい人間がいる」と告白します。
ラストの、先生が無言で指をさす主人公も同様、観客もまた同じ。自ら実行するかどうかなんて
関係無い、人を殺したい、死んで欲しい、殺されればいい、死ねばいい、死刑囚も先生も主人公
も妻も、そして観客も同じ。そんな負の感情に全員が既に全身全霊囚われているこの世は地獄と
同じ。

 この映画の感想で、事件だけを淡々と描いていけば良かった、記者の取材がテンポを悪くして
いるというのを目にしましたが、それでは駄目なのだ。殺人を悪い事と認識し、事件が立証され
て加害者、人殺しが捕まって死刑になればいい、と常に思考している我々観客への告発の意味が
あってのこの展開なのだから。

 
 役者は一見地味ですが中々いい顔を揃えていましたね。個人的には九十九一が共犯で出て来た
のが唐突で嬉しかったです。しかしアップが無いので顔が全然判別出来ん・・まああの声で直ぐ
わかったけど…チン毛頭は健在ですね(笑)。再登場でこれまた唐突にトラックに追突して死ぬ
ところもまた衝撃でした。

 あと、池脇千鶴の声が永作さんに似てて一瞬ええっ!?出てるの!?と思ってしまいました
(馬鹿)。
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