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スカイ・クロラ The Sky Crawlers

20070623005109-1.jpg

やっと取れた平日休み、当初はシャマランのハプニングを観る予定
でしたが評判割りといいので、まあハプニングは間違いなく年内に
DVD出るし、スカイクロラは来年春頃?と思ったので今日観てきた。

(以下ネタばれあり)
sky.jpg

激しい空中戦から一転、静かな滑走路着陸シーン、以降物語は
科白殆どなく淡々と静かに進む。饒舌に世界観を説明(いや
実際には全然説明になってないダイアローグなんだけど)する
何時もの押井の映画とは著しく異なる印象。

それが中盤、栗山千明の長いながい独白で物語の「カラクリ」が
暴露され、世界観は一気に何時もの押井映画に変貌する。

成長しない、不死の存在である「キルドレ」達、キャスティング
が所謂アニメ声優ではなく実写顔出しの役者達で、周囲の普通に
成長して老いていく「大人」がアニメ声優という配役は無論狙っ
たものであろう(榊原良子、大塚芳忠、麦人)。劇中では後者
のアニメ声優の方がかなり違和感を感じる演技をしているのも
興味深い。
榊原良子が、何時もの演技らしからぬ、声が割れて汚くなる
怒声を演じているのは…狭間の存在という事なのか?
竹中直人はまあお約束といったところか。兵藤まこも同様。
本来なら根津椹八も出演したんだろうけど…
http://jinpachi.blog.tennis365.net/

(話は逸れるが、竹中直人は周囲の人間を見送る立ち位置の
生き物なのではないかと、根津甚八の顛末を聞くに感じずに
はいられない。竹中がテレビドラマデビューした作品に根津
も出演していた。その後パトレイバー2で共演で再会。
また、古い友人である構成作家の加藤芳一が喪主となり、
架空の葬式を執り行う深夜番組(CX私の葬送行進曲)を
放送して程なく、加藤芳一は四十代で急逝、竹中と真逆の
立場になってしまった)

表情に乏しく、何か頭の螺子が外れたようなどこか狂った事を
口にするキルドレ達…。
いなくなった者が、実は新たに舞台に登場した主人公と同一
人物だった、という「オチ」は、押井の映画を今まで観てきた
観客は容易に想像推察出来るであろう、その意味において今回
のこの映画も何時もの紛う事無き押井守の映画といえる。
(「草薙」や「ジンロウ」という名称が呪縛の如く過去の諸作品
を連想させるように配置されている、と思ったが原作において
このネーミングはどうなってるんだろ?)

ラストにおいても、ついぞその姿は暴露されることはなかった
「ティーチャー」、しかし撃墜死の直前にユーイチが呟く科白
英語  I kill my father.(字幕では「ぼくがティーチャーを殺す」
、だったか?全てが集束されている、ように自分には思えた。


「父殺し」、ギリシア神話に遡るこのテーマはしかし、それ
以降の殆どの虚構においてかなわぬ目的、絶望として描かれて
きているのではないか。
フランク・ミラー&ジェフ・ダロウの「ハードボイルド」が
(以下ネタばれになるので…ってこのコミック絶版なのでこれ
からまず読む機会はないと思うけど)
主人公はロボット、暗殺を
目的とした殺人マシーン、何度破壊されてもその度修復され
記憶を改ざんされ、同じ日常~周囲の無関係の群衆を巻き込
んだ大殺戮を実行する。同じロボットで支配命令される立場
に反抗しレジスタンス決行する仲間も結局裏切り、ボスと裏
取引、記憶の消去と妻との見せかけだけの安息な生活を得る、
という結末

ブレードランナーは、一応は父親~創造主であるタイレル博
士を殺す事には成功するけど運命は変えられなかったし。

若しくは、同じくユーイチの更に前の一連のダイアローグ、
同じ繰り返しでも景色が同じとは限らない(意訳)、これは
当然ビューティフル・ドリーマーの「文化祭前夜」から、
ラストクライマックスの、抗うあたるが延々繰り返し見る
悪夢の連続とも呼応する、このテーマ/パターンもお約束
王道ではあるか。

同じ数日を延々繰り返す、というテーマで大昔に読んだ漫画で
傑作があったんだが…どうしても細部を思い出せない、たしか
マンガ少年に掲載されていた……木村直己の短編だったかな?
その構造に気付いたキャラクター達が輪になって寝転んで、
記憶が消えてゆくのを感じながら微睡むラストのもの哀しさ、
だけは朧げに覚えています。誰かご存知でしたら教えてください。

最後に、蛇足ですがクレジット後の、「再会」した二人~
ユーイチは名前を変え…というやり取りで、映画「テイク・
イット・イージー」のラストで民川裕司が吉川晃司に「転生」
したシーンを思い出したのは…自分だけですね、はい、失礼
しました。
未だに「つみき、大した勘だな」は天才バカボンの「う~ん
う~ん、デコイチデコイチ」と同じく口癖の自分…馬鹿…。
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